私は保育歴が10年以上あり辛いことや悩むことはたくさんありました。しかし振り返ってみても新人保育士だった頃が1番しんどく悩みが多かったことは間違いありません。
保育士が不足している現在、ぜひ悩みと上手に向き合って保育士という仕事を楽しんで続けて欲しいと思います。
新人保育士の悩み
新人保育士が抱えがちな悩みをご紹介します。共感できるものが多いのではないでしょうか。
1.ペアの先生との関係
新人保育士の保育士生活が楽しいものになるかどうかは、一緒に組むペアの先生にかかっていると言っても過言ではありません。意地悪な保育士とペアを組むことになると本当に地獄の1年となります。保育士としての経験があっても合わない保育士とのペアは大きなストレスになるので1年目だと死活問題です。
仕事を教えてくれなかったり、嫌な仕事ばかり押し付けられたり。
そして、常に小言を言われながらの保育は想像以上の苦痛です…。
2.同期との関係
同期は心強い仲間となることが多いですが、場合によってはライバル心を持たれたり目の敵にされることがあります。自分が常に1番でありたいタイプの同期がいると、子どもから人気があったり、保護者から褒められているのを見ると攻撃してくることがあります。
先輩に好かれようといつも必死な同期はしんどかったです…
3.子どもとの関わり方
これは保育士として当然の悩みです。むしろ新人保育士なのに「子どもとの関わり方に悩むことなく自信満々」というのは逆に危険です。保育に関しては常に問題意識や疑問を持ち続けることが大切です。「これが正しい」と自分の保育観を確立させすぎるのは危険です。
子どもは十人十色。10年以上保育士をしていても子どもとの関わり方ではまだまだ悩むことが多いです。
4.子どもの安全管理
保育にも環境にも慣れていない新人保育士はどうしても目の前のことで手いっぱいになりがちです。しかし、子どもはじっとしていることがありません。ピアノを弾きながら、連絡ノートを書きながら、保護者対応をしながら、園庭では全体を…という具合に常に何かをしながら複数の子どもを見る必要があります。保育士にとって最も重要な役割である安全管理と保育を並行して行うことは新人保育士にとって大きな課題のひとつです。
子どもに怪我をさせてしまうとその後の保育に自信が持てなくなってしまうことがあります。どれだけ悩んだとしても真剣に取り組む必要があります。
5.保護者対応
難しい保護者はどこにでもいますが、新人保育士は普通の保護者であっても不安に感じることがあるため対応が難しくなることが多々あります。
- 子どもの小さな怪我に気づけなかった
- 子どもが登園を嫌がる
- 子ども同士のもめごと
どこのクラスでも起こり得ることですが、これが新人保育士のクラスでの出来事となると「新しい先生だから…」と思われてしまうことがあります。
これは仕方のないことなので、保護者との連携を小まめにとったりペアの先生や先輩保育士の力を借りて乗り切りましょう!保育士経験を積めば自然と保護者からの信頼も高くなり解決します。
6.先輩や園長などからの視線
個人的にはこれがものすごく苦手です。新人の頃は行動一つ一つを監視されているような気がして自信を持って行動することができませんでした。
- 子どもへの言葉がけ
- 保育内容
- 保護者対応
- 日案や週案へのダメ出し
他の保育士なら注意されないようなことまで注意されると自信もなくなるし疲れてしまいます。
今考えると自分のためになっていることも多いですが、その時はすごくビクビクしてしまってしんどかったです…
7.職員室の居心地の悪さ
職員室に入るのが苦手な新人保育士は多いですよね。職員会議やちょっとした作業の時も居心地が悪いし、コピーをするのも電話に出ることも緊張してしまいますよね。
あの妙な静けさと主任や園長が話しているのをわざとらしく聞こえない振りするをする気まづさってしんどいですよね…
8.仕事量の多さ
保育中の忙しさだけでなく、勤務時間が終わってからも仕事に追われるのが保育士です。
- 保育案の作成
- 製作の準備
- 材料や資料集め
本屋さんで調べ物をしたり、ネットで保育案を探したり、手は動かしていなくても「明日雨が降ったらら何をしようかなぁ」「こんなおもちゃ作ってみよう」と仕事のことが頭から離れることはありません。
慣れてくると調べたり考えたりする時間は減りますが、新人の頃は何をするにも時間がかかるのでとにかく忙しいですよね。
9.体調不良
保育園のように子どもが集まる場所では季節ごとに感染症が流行します。保育士を続けていると免疫ができますが、新人保育士は耐性もなく疲労やストレスも重なって感染しやすくなっています。
- RSウイルス
- インフルエンザ
- ロタウイルス
- ノロウイルス
- 溶連菌感染症 など
また腰痛や声が枯れて声が出しづらくなるなど、保育が原因の不調も起こります。
手洗いうがいなども大切ですが、しっかり食べてしっかり眠ることも大切です。ストレスは体調不良の原因になりますよ!
10.給与の少なさ
給与の少なさに加え出費が多いのも悩みのタネです。
- 保育着
- エプロン
- 上靴・外履
- 帽子
- 水着
- 日焼け止め
- 保育雑誌
- 付箋やペンなどの文具 など
百均に行くとついつい保育に使えそうなものや製作に使えそうなものを買い込んでしまうんですよね…
新人保育士の体調不良や不安への対処法
保育士に限らず「新人」と呼ばれる期間の悩みや不安はつきものです。上手に解決していきましょう。
可愛がられる存在になる
「え?」と思われるかもしれませんが、これは新人保育士にとってとても大切なことです。
うまくできないことがあるのは当然です。なので出来ない事や分からないことを積極的に質問したり、アドバイスを素直に聞く姿勢がある新人保育士は周りの保育士や園長に可愛がってもらえます。
ビクビクして聞きづらい気持ちや注意されると萎縮する気持ちは分かりますが、そういう姿は周りの保育士から見ると「鬱陶しい」「面倒くさい」と思われてしまいます。
受け流すのは良くないですが、必要以上にビクビクしたり落ち込むのはやめておきましょう。
頑張りすぎない
新人保育士はついつい完璧を求めて頑張りすぎてしまう傾向があります。帰宅してからも休みの日もネットで保育に関することを検索しまくったりプライベートを犠牲にしがちです。
休日や睡眠を犠牲にしてまで保育の事を考えるのはやめましょう。これは意識的に習慣づけることが大切です。
施設によっては勤務時間内に出来ないことは持ち帰るのが当然となっているところもありますが、そういった施設で長く働くことはあまりオススメしません。
サービス残業や持ち帰りを禁止している施設もたくさんあるのでそういったところへの転職も視野に入れておきましょう。
聞くは一瞬の恥 聞かぬは一生の恥
「聞くは一瞬の恥、聞かぬは一生の恥」という言葉があります。
子どもへの関わりや職場での暗黙のルールなど分からないけど、分からないことはその場その場で解決して行くことが大切です。特に新人のうちは聞いても許される立場にあるので勇気を出して聞くようにしましょう。聞くタイミングを失うと「ずっと分からないまま」になってしまいます。
保育士は忙しい仕事なので「聞かなければ教えてもらえない」と思っておいたほうがいいです。
自分の状況を伝えておく
体調不良や悩みなど、身近な保育士には日頃から相談しておくのがオススメです。遅刻や欠勤する時理解してもらいやすくなります。ただし愚痴っぽくなったり文句や弱音にならないように気をつけましょう。
保育士を辞めたくなったら
働き始めてすぐに辞めたくなってしまったら次のことを確認してみてください。この2つが当てはまる場合は休職、もしくは保育士を辞めて他の仕事を探すことをおすすめします。
⑴ 眠れない笑えないなど鬱の症状がある
⑵ 子どもを可愛いと思えない
うつ病などの精神疾患がある場合、子ども達のためにも一度保育現場から離れる方がいいですね。
次のことが当てはまる場合は保育士を辞める前に一度転職して環境を変えてみるのがオススメです。
⑴ 仲間外れにされている
⑵ 職場に馴染めない
⑶自身が持てない
⑷毎日叱責される
⑸仕事が忙しすぎる
⑹給与が安すぎる
どれも環境を変えることで改善する問題です。環境を変えて問題を解決しても保育が楽しいと思えなければ違う職種への転職を考えてみるといいでしょう。
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