新人保育士にとって緊張する仕事の一つが保護者対応です。失敗しないように、悪く思われないようにとても気を使いますよね。担任を持つと1年間はその保護者との関係が続くのですから少しでも良い関係を気づいていきたいものです。
新人保育士が直面する保護者対応の悩み
何年保育士をしていても気を使うが保護者対応です。新人保育士は保護者との信頼関係も薄く関係が上手く築けないことがよくあり、新人保育士ならではの悩みが生じることがあります。
見下される・横柄な態度を取られる
「先生なん年目?」「先生何歳?」と年齢や保育士歴を重視する保護者が一定数います。他の保育士には敬語なのに新人保育士にはタメ口かつ見下したような言い方。何か言っても言い返してきたり聞いてくれなかったり。
これは保育士側の問題ではない場合が多いです。あまり気にせず「そういう人」として割り切って、時には主任や先輩保育士の力を借りて上手に対応したいところですね。
信頼されない
これはショックを受けたり自信をなくしてしまったことがある新人保育士が多いのではないでしょうか。担任である自分ではなく、他のクラスの先生に相談をしたり、クラスでの疑問を質問していたり。確かに保育経験もなければ子育て経験もない新人保育士だと相談されてもいいアドバイスができないことが多いので仕方のないことかもしれないですが、悲しくなってしまいます。
意地悪な先生が相手だった場合後で呼び出されて注意を受けたりするんですよね…
他の保育士と比べられる
「前の担任の先生は〜」というフレーズを言われたことがある新人保育士は多いはずです。テンション下がりますよね…
- 〇〇先生はこう言っていた
- 前の先生は〜してくれた
- 〇〇組はこんなことをしてもらっている
経験豊富な保育士にはどうしたって敵わないことが多いので、ここは「新人ならでは」で対抗するしかないですね。。。
会話が続かない
「他の保育士は一体保護者を何をしゃべっているの!?」と不思議に思うほど保護者と会話が続かない人いませんか?電話でも「・・・」お迎えで「おかえりなさーい!」と言った後の「・・・」懇談なんて地獄です。
私は10年以上保育士をしていても「・・・」となるタイプです。でも、こんなことを話せば保護者が喜ぶ、会話が広がるという知識はついてくるのでそれなりには会話が続くようになります。笑
会話が続かなくて困っている新人保育士の皆さんは最後の項目でご紹介する「保護者が喜ぶ10の言葉」をぜひ活用してみてください。保護者から話してくれるようになると自然と会話は広がっていきますよ!
新人保育士必見!保護者対応3つのコツ
1.知ったかぶりをしない
これは本当にやめておいたほうがいいです。一度知ったかぶりをしてしまうと癖になってしまいます。また保護者が何も言わなかったとしても知ったかぶりは確実にバレていて信頼を失ったり嫌われる原因となります。
- 勉強不足で申し訳ありません
- 詳しくお聞きしていいですか?
- こちらの配慮不足です
- 分かり兼ねるので確認してから回答させていただきます
- 〇〇先生に確認をとってみます
- 調べますので明日までお待ちいただけますか?
- 勉強になります
わからない・知らなかったことをきちんと認め謝罪した上で、どう対応するかをきちんと答えれば責められることはあまりありません。逆に「一生懸命だな」と保護者は応援したい気持ちになりますよ!
2.萎縮しない・モジモジしない
これは私が保護者側の立場に立った時にすごく思ったことです。(私には子どもが2人います)
ただ確認がしたかっただけなのに必要以上にオドオドされると聞きたいことが聞けなくなってしまい、直接聞けないことはどんどん不満として溜まっていきます。またはっきり答えてくれず「では確認していただけますか?」「園長先生に確認したほうが良いですか?」とこちらが誘導しなければならないのも頼りなく感じてしまいます。
保護者からの意見や質問は全てが「責められている」訳ではありません。事実確認の場合ははっきり答えるだけで印象がよくなります。必要以上に萎縮していると保護者を攻撃的にさせてしまう原因にまります。
3.子どもに優しく
1番簡単で即効性がある方法です。むしろ新人保育士はこれに全力を投じても良いくらい大切なことです。保育士も慣れてくるとつい子どもに対して対応が雑になったり手を抜いてしまうことがあります。しかし親が求めているのは「子どもがいかに楽しく保育園生活が送れるか」です。
担任の先生が優しくて、子どもが担任の先生のことが大好き。保護者から見ても担任が子どもに優しく、子どもの小さな行動にも反応してくれているのを見れば嬉しくなるものです。
「子どもが好き!」という気持ちを前面に出していきましょう!元気さと初々しさと優しさは新人保育士の最大の武器です!
保護者が喜ぶ10の言葉
1.「すごいですね!」
褒められると嬉しいのは大人も子どもも同じです。特に、子育てに関しては「やって当然」なことが多く褒められることがあまりありません。
- 朝ごはんがサンドイッチだったと教えてくれました。朝かサンドイッチを作ってあげるなんてすごいですね!
- 手提げ袋がお母さんの手作りだと聞きました。すごいですね!
- 夜ご飯はお子さんと一緒に作っていると聞きました。帰宅後の忙しい時間にお手伝いをさせてあげられるなんてすごいですね!
- 〇〇ちゃん、ピアノで〜が弾けると言っていました。すごいですね!
保護者自身のことでも子どものことでも「すごいな」と思ったことはどんどん伝えるようにしましょう!ただし、上から目線の発言にならないように注意しましょう。
2.「聞いてください♪」
この言葉は保護者の心をぐっと掴み距離を近づける言葉です。
- 保護者のお迎えを楽しみに待っていた
- 保育士の印象に残る出来事があった
- 特別感
こんなことが感じられるとても魅力的な言葉なんです!
「先生聞いて〜♪」と朝保護者に言われたら「何?何?」と嬉しくなりませんか?保護者も同じ気持ちなんですよ!
3.「意外です!」
これは保護者からマイナスな情報を受け取った時に便利な言葉です。
- 子どもが家では機嫌が悪くて困っている
- 兄弟喧嘩が激しい
- 言うことを聞かない
- 好き嫌いが激しい
- ご飯を作る余裕がなくてレトルトばかり
- イライラして怒鳴ってしまった
こう言ったことを言われた時に「確かにそうですね〜保育園でも言うこと聞きませんね〜」などと言ってしまうと、保護者はいい気がしません。嘘をつく必要はありませんが「そうでもないけどな」という内容の時は「意外です!保育園では〇〇な時もあるけど大体いつも〜です!」と言ってあげると保護者はとても気持ちが楽になります。
保育士はなるべく子どもや保護者の良いところに注目して接することが大切です。
4.「嬉しいです!」
子どもは家庭で先生の話をよくします。そういった話を保護者から聞くと「ありがとうございます」と答える保育士が多いですが、ここはぜひ「嬉しいです!」と言うようにしてください。感情を伝える言葉を積極的に使うと好感を持たれます。
保護者だけでなく、子どもにも「ありがとう、嬉しいな♪」と言ってあげてくださいね!
5.「大変ですね」
子育ては大変なんです!保護者は皆疲れているんです!保育士だってもちろん疲れていますが「みんな頑張っている」「どこの家庭もそうだから」という態度より「大変ですね」と言う労いの言葉を掛けることで保護者からの感謝や協力を得やすくなります。
「暑い中お仕事大変ですね」と声をかけると「先生の方こそ大変ですよ!私絶対できないです!」と言った逆に労う言葉をかけてもらえることが多いです♪
6.「ご協力ありがとうございます」
自分の子どものことなのでやって当たり前と言う考えもありますが、保育園の運営がスムーズに行われていることに対しての感謝は伝えて損はありません。
- きちんと記名してくれている
- 提出物を期限内に提出してくれる
- 役員を引き受けてくれる
していない家庭もなるなか、きちんとルールを守ったり協力してくれている家庭への感謝を忘れてはいけません。
7.「優しいですね」
「子どもにどんな大人になって欲しいか」のナンバー1は「優しい人」らしいです。また言われて嬉しい言葉もナンバー1も「優しい」らしいです。子どもを見ていて日々「優しいな」と感じることがありますよね。小さなことはわざわざ保護者に伝えたりしないことも多いですが、「優しいな」と思ったことは小さなことでも伝えてあげると保護者も子ども自身も嬉しい気持ちになります。
褒められると「また優しくしよう」と思えますよね。それに見くれた人がいることも嬉しいですよね。
8.「〇〇くんと〜な遊びをしていました♪」
保育士にとっては見慣れた光景であっても、実は保護者は全然知らなかったと言うことが結構あります。
- 誰と仲良しなのか
- どんなおもちゃが好きなのか
- 園庭では何をしているのか
- お昼寝の時はどうやって寝ているのか
- 給食ではどんな様子なのか
年齢の低い子どもはもちろん、幼児であっても親には事実と異なることや一部だけを話していて保護者が誤解をしているようなこともあります。
あらたまって話すと言うより、毎日おかえりの準備をしている時などに気軽に話してみると家庭での様子も話してもらえたりしますよ♪
9.「〜だと教えてくれましたよ♪」
子どもは家庭での色々なことを保育士に話してくれます。しかし、意外と事実と違ったり誤解がある場合があります。なので子どもが話してくれたことを保護者に聞いてみると面白い事実がわかったりします。私が経験した中にはこんなことありました。
- ○がつに赤ちゃんが生まれるの!→親戚の話だった
- ご飯はお父さんが作ってるんだよ→作ったことはない
- 明日は保育園お休みするんだ→そんな予定はない
話した内容が子どもの中で脚色されてしまっている場合もあるし、全く根拠のない「何の話!?」と保護者が驚くようなこともありました。
保護者も誤解されるのは嬉しくないですし、子どもが家族や家庭でのことをどう感じているのか第三者から聞けるのは新鮮で面白いことです。
10.「また明日ね!」
この言葉にホッとする保護者はとてもたくさんいます。普通に登園しているように見える子どもでも朝は行き渋ったり、保護者は子どもを預けて仕事に行く罪悪感を持っている場合もあります。そんな中、毎日「また明日ね!」と言ってもらえると明日も待っていてくれる人がいるという安心感を得ることができます。
「さようなら」と「また明日ね」はぜひセットにして言ってあげてくださいね♪
保護者に対してつい身構えてしまう新人保育士は多いと思うのですが、大事なことは保育士にとってにとって保護者は敵ではないということです。子どもを大切に思い一緒に育てる「仲間」です。
子どもの可愛さや優しさ、成長などを共有しあえる関係を築くことが大切です。
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