保育士資格を取得してから活用することなく眠らせている人はたくさんいます。ずいぶん前から保育士不足は深刻なので、未経験であっても保育士の需要は十分にあります。
いくら「未経験OK」と言われても、経験がないと自信が持てず、一歩が踏み出しにくいですよね…
そこでこの記事では実務経験のないペーパー保育士が直面する問題やオススメの職場・無料で受けられる研修をご紹介します。これから保育士の仕事を始めたいと思っている人の参考になると嬉しいです。
実務経験なしのペーパー保育士が直面する問題
「ペーパー保育士」とは?
ペーパー保育士とは「ペーパードライバー」と同じ意味で、保育士資格はあるけれど実務経験のない保育士のことです。新卒保育士との違いは、保育士資格取得から時間が経過しているのが特徴です。
保育士資格を取得していれば実務経験がなくても一生「保育士」です!
ペーパー保育士が直面する問題
年下先輩
保育士資格を取得してから長い時間が経過していると、職場の先輩が年下である可能性が大です。こちらが気にしなくても「年上後輩」は扱いにくく歓迎されないことがあります。
子どもにからかわれる
子どもは素直で時に辛辣です。若くないのに知識がない、うまく立ち回れない姿を見るとからかってくることがあります。
若い・若くない、太い・細いなど子どもは直球で来ることが多いですよね。ここは保育士として上手に受け流したいところです。
仕事のハードさについていけない
- 暑い日も寒い日も外遊び
- 子どもを抱っこ
- 一緒に鬼ごっこ
- 遠足やプール
- 休憩時間なし(のところが多い)
慣れてしまえばそれほど疲れることでもないのですが、経験がないと一日中子どもたちの元気な声が響く賑やかな空間にいるだけでも疲れてしまいます。
そこに慣れない仕事と重労働が加わると年齢が高ければ高いほどハードに感じるはずです。
いきなり色々任される
これはペーパー保育士に限ったことではありませんが、保育士は新卒でも1年目から担任を任される仕事です。ペーパー保育士であってもいきなり担任を任される可能性はありますし、一から丁寧に指導してもらえる可能性は高くありません。
- オムツを替える
- ミルクを作る
- 連絡帳を書く
- 壁面装飾を作る
どれも難しいことではありませんが、経験がない状態でレクチャーなく頼まれるとオロオロしてしまいます。事前にネットやyoutubeなどで手順を確認しておくといいですね。
しかし、経験があっても園によってルールややり方が違いことがたくさんあります。わらからない事は知ったかぶりをせずきちんと確認することも大切です。
ペーパー保育士であっても年齢が高いと「出来そう」と思われてしまうのも辛いところです…
ペーパー保育士だという引け目
これが一番の問題です。自分が「ペーパー保育士だ」と引け目を感じていることから素直に質問できなかったり、わからないことを素直に聞けなかったりします。また周りの目が気になってしまうこともあります。
20代30代ならそれほど問題はありませんが、40代以上の場合は転職サイトの力を借りるなどして、あなたをきちんと理解して採用してくれる職場を探しましょう。
ペーパー保育士向け研修
ペーパー保育士や潜在保育士、ブランクのある保育士に向けた研修は全国様々なところで行われています。
研修は受けた方がいい?
「就職を有利にしたいから」という理由であれば、正直必要ありません。ペーパー保育士が数日の研修を受けたからといって求人施設側にはとってはそれほどプラスではありません。
保育は数日で身につくものでもなければ、園によって子供との関わり方からオムツの替え方、連絡帳の書き方まで違います。
どうせペーパー保育士なら中途半端な知識を学ぶより1から職場のやり方で学んでいく方がお互いやりやすいです。
ただし、とにかく自信がなくて「少しでも自信をつけたい」という目的であれば研修を受けてみるのもいいかもしれません。
オススメの研修
どうしても研修を受けたい場合は項目を絞って研修を受けるのがお勧めです。
・おむつ替え、調乳
・手遊び
・食事補助
・設定保育アイデア など
数千円から数万円の有料の研修も見かけますが、ペーパー保育士が有料の研修を受ける必要はなく無料のもので十分です!有料の研修はキャリアアップなどを目的とした時に利用しましょう。
①自治体などが開催している研修
各地域で必ず保育士向けの研修が実施されています。主催は自治体であったり福祉団体であったり様々です。
「〇〇市 保育士研修」
「〇〇市 ペーパー保育士 研修」
「〇〇市 潜在保育士 研修」
「〇〇市 ペーパー保育士 支援」
「〇〇市 潜在保育士 復職支援」
地域によってどんなキーワードで表示されるかは違うので、上記のような言葉を組み合わせて検索してみてください。東京であれば以下のようなサイトが出てきました。
②研修を受けさせてくれる職場
研修で学ぶ内容はどれも働き出せば必ず出来るようになることばかりです。
個人的にはまずは現場に出てみて、現場で研修を受けさせてもらうのが効率的でオススメです。
保育士は本当に不足しているので、未経験やペーパー保育士を歓迎する職場はたくさんあります。ただ歓迎するだけでなく、早く即戦力になるようにきちんと研修を実施しているところもたくさんあります。
現場での研修であれば、その職場独自のルールが学べたり人間関係が築けるだけなくお給料をもらいながら学ぶことができます。
本当ペーパー保育士を歓迎し、研修などで育てる環境があるかどうかを見極めることが大切です。
転職サイトのしんぷる保育(関東専門)や保育士人材ナビ(全国対応)の担当者は研修がある園にとても詳しく、登録者には無料で相談に乗ってくれますよ🎵
ペーパー保育士にオススメの職場5選
オススメの雇用形態は?
正直、ペーパー保育士だからといってパートがいい正規職員がいいといったことはありません。雇用形態よりも自分の知識や技術、希望とあった仕事内容かどうかで選ぶことが大切です。
- 担任を持ちたい?
- 補助からはじめたい?
- 教育に力を入れている施設がいい?
- イベントは少ない方がいい?
自分がパーパー保育士だということにとらわれ過ぎずに、自分がどんな働き方をしたいか考えてみてくださいね。
職場選びのポイント
ペーパー保育士が楽しく保育士として活躍するには環境と周りの理解が必要です。
人手が不足していないか
人手が不足しているときちんと指導してもらえないだけでなく、職員全体に余裕がなくイライラしていることが多いです。またいきなり1人担任を任されてしまったりすることもあるので要注意です。
未経験の保育士を受け入れているか
「毎年新卒が大量に辞めている」これは、きちんと新人に対してフォローをしなかったり大切にしていない施設です。未経験の保育士をきちんと育ててきた実績があるかどうかは重要です。
現場も理解しているか
「未経験OK!丁寧に指導します!」といっているのは上の方だけということがよくあります。現場で実際に指導したり一緒に働く保育士もペーパー保育士の採用を理解しているかどうかが重要です。
希望の働き方と一致しているか
自分がペーパー保育士ということで「雇ってもらえるならどこでも!!」と思ってしまっている人は一旦落ち着きましょう。補助的な仕事がいいのか担任がしたいのか、自分の希望にあった職場を選びましょう。
オススメの職場
1.乳児保育園
乳児保育園は0〜2歳の子どもだけを預かっているため、対象年齢を絞った保育ができます。また幼児に比べると比較的落ち着いた保育ができるので体力面でも安心です。
ただし、抱っこやかがんでの保育が多いので膝や腰にはダメージがあります…
2.企業主導型保育園
小規模でビルの一室などを利用して運営しているところがが多いです。園児の数が少ない為クラスわけもなく複数の保育士で全体を見ている為、1人担任のようなプレッシャーはないけれど補助より主体的に保育が出来るという利点があります。
大掛かりなイベントも少ないので業務量も少なめです♪
3.中規模保育園
小規模保育園はフリーの保育士がいなかったり人数ギリギリで運営していることがあります。その為いきなり担任になってしまい補助もつけてもらえない可能性があります。逆に大規模保育園は園児の数も職員の数も多く覚えなければならないことが増えます。
大掛かりなイベントがあったり、独自のシステムを取り入れていたりするので勝手を覚えたりなれたり全体を把握するのに時間がかかる場合が多いです。
4.託児施設
商業施設などの託児施設もおすすめです。決まった時間だけ子どもを預かり保育をするので週案や月案など長期的な保育を考える必要がありません。また簡単な製作くらいで設定保育もない為目の前の子どもの対応に集中できる環境です。
5.院内保育園
病院内にある、病院関係者の子どもを預かる保育園です。夜勤の職員の子どもも預かる為24時間保育のところもあります。
小規模でイベントが比較的少なく、ゆったりとした保育ができる環境のところが多いです。
どの施設も、転職サイトでたくさん取り扱われている求人です🎵
最後に
ペーパー保育士だからといって卑下する必要はありません。そもそも保育士は研修や実習制度がほとんどなく新卒であってもいきなり担任を任されて即戦力として働かされるのが一般的です。
みんな「働きながら徐々に覚えていく」ので、自分がどう働きたいのかを考えてその上で未経験の保育士を採用してくれるか確認するようにしましょう。
ネットの「未経験歓迎」はあまり信用できないので、保育専門の転職サイトなどで直接聞いてみるのがオススメです。
「転職先を見つけるのが先…?」
「在職中で面接行ける日がない…」
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