保育現場ではよく「常勤」「非常勤」という言葉を聞きますが、明確な違いを知っている人は少ないのではないでしょうか。そのほかにも「正職」「正規」「パート」「非正規」など職場によって色々な呼び方があって混乱してしまいますよね。
そこでこの記事では保育士の「常勤」や「非常勤」などの雇用形態や仕事内容について解説したいと思います。
常勤と非常勤の定義
求人広告などで「常勤」「非常勤」という言葉を見かけることがありますが、実は明確な定義はありません。よくある一般的な区分としてはこんなところでしょうか。
非常勤:常勤に満たない勤務時間や勤務日数 期間限定雇用の場合あり
しかし、常勤であっても時短勤務で1日6時間の場合もありますし、非常勤であってもフルタイムで働いていることもあります。
常勤非常勤の定義は職場によって違うので「常勤」「非常勤」という文言だけで勤務時間などを判断することは出来ません。
常勤保育士と非常勤保育士の違い
では保育士の場合の「常勤」と「非常勤」はどう違うのでしょうか。
常勤保育士
保育職も「常勤」「非常勤」で明確な定義はありませんが、一般的には正規雇用のフルタイム勤務を常勤と呼ぶことが多いです。子育て中であれば時短勤務の場合もあります。正規雇用なので余程の問題を起こすか自分の意思以外で退職を迫られることはありません。ボーナスや退職金も出る安定した働き方です。
非常勤保育士
パート・アルバイトなどの非正規雇用で、1日1〜2時間から6時間くらいまでの勤務が多いです。また期間を限定したフルタイム勤務の場合もあります。(育休の保育士が戻って来るまでの間など)
非正規雇用なので、人手が余ってきたり経営的な問題が出た場合は退職を迫られることもあります。またボーナスや退職金も基本的にはありません。(社会保険には加入できます)
フルタイムだけど雇用期間を限定しているか、雇用期間の限定はないけれどフルタイム勤務以下の時間での勤務の場合が多いです。
常勤保育士と非常勤保育士の仕事内容
これも明確な決まりはありません。職場によって全く違います。ですので、よくある例としてご紹介します。
常勤保育士の仕事内容
担任を持つか主任などの責任ある役割を任されるのが一般的です。担任ですので保護者対応ももちろんしますし、研修などにも参加します。日案や週案の作成、保育に関わる全てのことを行います。
非常勤保育士の仕事内容
一般的にはパートやアルバイトのことが多く、保育補助であったり加配担当といった役割が多いです。保護者対応、職員会議、日案などの書類作成業務が不要である場合も多いです。
ただし、職場によっては非常勤でも担任を持って常勤と変わらない仕事内容をさせられることもありますし、常勤であってもフリーとして活動することもあります。
まとめ
「常勤」「非常勤」は保育職ではよく聞く言葉ですが、この言葉だけでは全く仕事内容はわかりません。
「非常勤だからきっと〜だろう」と自分の中のイメージだけで職場を選んでしまうと、思いがけず担任を持たされたり想像以上に責任の重いポジションを任されてしまうこともあります。
私の周りでちらほら聞くのが「正規の常勤保育士が集まらないからパートやアルバイトの非常勤を募集して人員不足を補う」というものです。
非常勤として採用された保育士の中で特に優秀な人材は徐々に責任を重くされ、気づいたら担任をさせられていた。常勤と変わらない仕事をしているのにボーナスも退職金もないし、安い時給で納得いかない。と言っている人に何度が出会ったことがあります。
かと言って簡単に転職は出来ないし、正社員になるつもりはないから職場の思うツボなんですよね…
仕事を探す時は「常勤」「非常勤」という言葉で判断せず、仕事内容をきちんと確認してから選ぶようにしましょう。
ボーナスや退職金が出る働き方をしたいのであれば「正社員」「正規雇用」と明記されている仕事を選ぶと失敗がありません。
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