派遣保育士に興味があるけれど、身近に派遣保育士という働き方をしている人がいない…
「直接雇用と派遣保育士はどう違うの?」
「どうすれば派遣保育士になれるの?」
こんな疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、実際に派遣保育士として働いたことがある私が派遣保育士についての疑問にお答えしていきたいと思います♪
派遣社員と正社員(パート・アルバイト)の違い
派遣社員という言葉を聞いたことがあっても、普通の正社員やパートとどう違うの?と聞かれるとはっきり答えられない人も多いのではないでしょうか。
まずは「派遣社員」について理解するところからスタート♪
派遣社員 | 正社員(パート・アルバイト) | |
雇用主 | 派遣会社 | 就業先 |
給与支払い | 派遣会社 | 就業先 |
社会保険 | 派遣会社 | 就業先 |
福利厚生 | 派遣会社 | 就業先 |
業務内容の指示 | 就業先 | 就業先 |
雇用期間 | 最長3年 | 無期限(契約による) |
派遣社員は派遣会社と雇用契約を結んで派遣先(保育施設)へ出勤し、日々の業務を行うというスタイルです。契約や給与の支払いといったことは派遣会社が行い、実際の業務内容や休憩のタイミングなどは派遣先の指示に従います。
【お休みについて】
お休みは派遣先や派遣社員の希望によって変わってくるので、派遣会社と雇用契約を結ぶ時に確認があります。これは直接雇用とあまり違いがありません。しかし大きく違うのは「有給休暇」です。
有給休暇の管理は派遣会社がしています。直接雇用だと有給休暇を消化しにくい雰囲気があるところもあると思いますが、派遣社員の場合、派遣会社から有給をきちんと消化するように言われます。これは派遣先でも「派遣社員は有給を消化させなければいけない」浸透しているので直接雇用より圧倒的に有給休暇を取りやすい環境です。
「有給休暇を取らないといけなくて…」というスタンスで職場に言えるのは派遣社員の大きなメリットです♪
【残業について】
派遣の場合、全く残業がないところもあれば正職と変わらないくらいの残業があるところもあります。しかし直接雇用との大きな違いはサービス残業がないということです。残業代は基本給の1.25倍です。1時間1,000円で契約している人なら残業時間は1,250円になります。出勤時間の管理は派遣会社がしているので遠慮なく本当に働いた時間を申請することができきます。もし派遣先から「残業を申請するな」という無言の圧力がかかった場合は遠慮なく派遣会社に通報しましょう。すぐに対応してもらえます。
残業の有無については派遣会社から仕事を紹介される時点で「平均残業時間」を教えてもらえるので事前に把握ができているはずです。
派遣保育士の種類
派遣保育士に限ったことではありませんが、派遣で働くには大きく分けて2つのパターンがあります。
一般派遣
一般派遣は雇用期間が原則3年です。これは「派遣社員として働けるのが3年」ということではなく、同じ派遣先(保育園)で働けるのは最長3年ということです。この3年を超えてまだ派遣社員として働きたい場合は新しい派遣先を紹介してもらうことになります。
派遣で働く場合、大抵3ヶ月ことの契約で3ヶ月に1度派遣会社から「このまま継続で大丈夫ですか?」と確認があります。合わないと感じた場合この契約を更新しなければ「契約期間満了」して辞めることも出来るので直接雇用に比べて気持ちが楽というメリットがあります。
気が楽な反面、派遣先から「契約の更新はしません」と言われてしまうと3年を待たず違う職場へ移らなければならない可能性もあります。
紹介予定派遣
紹介予定派遣は、まず派遣社員として働いてみて双方がこのまま働いて欲しい、働きたいと思えば直接雇用に変更するという働き方です。馴染めるか続けられるか不安という人にはとてもいい働き方です。ただし、紹介予定派遣だからと言って必ず正社員として直接雇用される保証はなくあくまでも双方の合意があれば…ということです。
もちろん「合わない」と感じれば契約満了後違う派遣先を紹介してもらうこともできますよ♪
派遣保育士って実際のところどう?
派遣社員のざっくりしたことは分かってきたと思うので、ここからは具体的な派遣保育士の待遇などをご紹介します。
派遣保育士の平均時給
保育士というとあまり給与のいい仕事ではありませんが、派遣保育士の平均時給は1,200〜1,800円です。※1:厚生労働省「平成28年度賃金構造基本統計調査」より
地域によって差がありますが、通常のパートやアルバイトの時給に200〜500円程度上乗せされた時給設定のところが多い印象です。社会保険は派遣会社のものに加入します。
保育士としてはすごい高額ですよね!ただし交通費は支給されないことが多いので要注意です。
派遣保育士の勤務時間
派遣保育士の勤務時間は派遣先によって違ってきます。補助的な役割として勤務する場合は10:00〜16:00前後のことが多いですが、正職と同じような役割であったり紹介予定派遣の場合は遅番はフルタイムかつ遅番早番がある場合もあります。
「派遣保育士」と言っても派遣先によって全く扱いが違うので、しっかり話を聞いてから派遣先を決めてくださいね。
派遣保育士の仕事内容
これも派遣先によって全く違ってきます。保育補助のような役割のところもあれば副担任を任されるところもあります。派遣先によって仕事内容が違うのはもちろんですが「派遣保育士」に対する扱いも違ってきます。
派遣保育士と直接雇用の違いが分からないくらい普通に扱ってくれる派遣先もあれば、派遣保育士は「お客様」的な扱いをされたり少し距離を取って接してくるようなところもあります。
派遣保育士のメリット
・時給が高い
・拘束時間が短い
・働く日数や時間などライフスタイルに合わせて選びやすい
・辞めやすい
・短期間だけでも働ける など
派遣保育士のデメリット
・良い職場に出会っても最長3年しか働けない(一般派遣)
・短期間で契約が終了する可能性がある
・職場に馴染みにくいことがある
・責任ある仕事を任せてもらえないことがある
・退職金やボーナスがない など
派遣保育士の口コミ
保育士の派遣は聞いたことがなかったのですが、結婚後に登録した転職サイトで派遣の仕事を紹介してもらって以来10年近く派遣で働いています。最短半年で長いところだと最長の3年働きました。人間関係が苦手なので「いつでも辞められる」という安心感はとても大きいです。トータル10年働いた今となっては退職金がないのはちょっと惜しいですが、始めた頃に比べると時給も上がっているし今後も派遣で働き続ける予定です。人間関係が苦手な人にはオススメです。
40代女性
今の職場が初の派遣で働き始めて半年くらいになります。思っていた以上に働きやすいです。私の保育は私以外にも派遣で働いている先生がもう一人いて私とその先生が「派遣の先生」としてワンセットで扱われることが多いです。一人だったら疎外感があったかもしれませんが、職員の行事も「派遣の先生は出なくていいよ」と言われることが多く面倒なことがなくて楽です。初めて派遣で働く人は他にも派遣の先生がいる派遣先を紹介してもらうといいと思います。
30代女性
派遣保育士になるには
派遣保育士として働くには「派遣会社に登録する」の一択です。
ネットで検索すると派遣保育士の求人情報が出てきますが、この求人を見つけても直接応募ができるわけではありません。
派遣会社に登録
↓
希望条件確認
↓
求人紹介
↓
面接
↓
採用
↓
仕事開始
ネットで一生懸命派遣保育士の求人を探しても、派遣会社に登録していなければその求人に応募することは出来ません。なので、ネットで求人を探すより保育士派遣に対応している派遣会社を探すことが先です!
派遣保育士になるには派遣会社への登録が必要ですが、保育士の派遣は限られた派遣会社でしか扱っていません。一般の派遣会社に登録しても「1件も求人がなかった」ということになりかねません。
派遣保育士の仕事を探すには「保育士専門」の派遣会社を選んで登録するようにしましょう。
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